商品説明
経済
【内容紹介】
彼を知らずして日本の「経済学」は語れない
「貿易は世界を変え、発明は物質的進歩をもたらす」と確信した天野為之は、自由放任(レッセフェール)を唱えて民間人の実業に期待をよせ、人材育成のために普通教育や経済・商業教育が重要であると世に訴えた。
彼はJ.S.ミルを土台にマクロ経済論や貿易論を展開し、貿易金融や貯蓄・投資を仲介する銀行や取引所の役割と現状を分析して、日本に経済学を確立した。
また、経済雑誌の刊行に熱心に取り組み、幣制改革、増税や監査の問題を的確に論じ、工場法の制定を促すなど、先駆的な言論活動を社説等で繰り広げ、経済ジャーナリズムの信頼と権威を高めた。
【目次】
はしがき
第一章 天野為之と唐津
1 藩邸詰め漢方医の子息
2 太閤秀吉と肥前名護屋
3 寺沢家の殖産興業と肥後天草
4 長崎監務と天野の徴兵論
5 第一回衆議院議員
第二章 英語での経済学
1 東京大学で学ぶ
2 フェノロサから学ぶ
3 ミル『経済学原理』を読む
4 東京専門学校を創る
5 父ケインズ『経済学方法論』を訳す
第三章 日本の伝統への視線
1 天保世代と天野世代
2 農商務省と『報徳記』
3 日本回帰と『実業新読本』
4 福澤諭吉と天野為之
5 経済古典としての二宮尊徳
第四章 天野為之の経済原論
1 『経済原論』(一八八六)
2 『経済学綱要』(一九〇二)
3 高橋是清と石橋湛山
第五章 政府の商業政策(商政標準)
1 自由放任と教育の重要性
2 専売特許制度と著作権制度
3 各種保護政策と標準化
第六章 『東洋経済新報』と経済策論
1 経済雑誌の創刊
2 租税論議
3 外交と貿易
第七章 金融政策論と人材育成
1 貨幣制度と公債
2 近代的銀行業と信用組合
3 取引所改革
4 経済教育と実業教育
第八章 天野為之の復権
1 福田徳三、天野を評す
2 石橋湛山、天野伝を読む
3 三浦銕太郎、天野を偲ぶ
4 早稲田人、天野を語る
5 歴史家、天野をとらえる
参考文献
あとがき
天野為之年譜
人名・事項索引
【著者略歴】
2023年10月現在
早稲田大学商学学術院教授