商品説明
日本文学
大手出版社で校閲者として働く矢野聡には、秘密があった。横浜・黄金町のギャラリーで出会ったハンガリー製のラブドールを小春と名づけ、一緒に暮らしているのだ。毎晩、ベッドで小春のからだを弄びながら話しかけ、返事を聞き、愛撫されつつ眠りにつく日々。そんな聡の人生に、2人の女が登場する。女性バーテンダーの鵜飼千賀子とは、月に1度、彼女の部屋を訪れて快楽に耽る関係。千賀子の店で出会った映像翻訳者の茜屋恭子は、知的な魅力の持ち主だ。「これまで会ったことのないタイプだな。時々胸の鼓動が速くなった」と小春に話してしまったことから、聡の周辺でさまざまな事件が起こり始めて--戦慄の長篇サスペンス!