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日本文学小学館文庫/この人生は、本当にひとつなのだろうか。 男は、どん詰まりの場所にいた。二年半前の大学生だった娘の交通事故死。そこから精神の変調を来たし、二度の自殺未遂の隘路から抜け出せない妻。あれを試すしかないのか-。かつて、高校受験に失敗した直後、失意のうちに目にした「道」というタイトルの一枚の絵。そして、そのあとに訪れた名状しがたい不思議な出来事。40年ぶりにその絵を目にした男は、気が付けば、交通事故が愛娘に起こる直前の三軒茶屋の交差点にいた。