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日本文学宝島社文庫/「一人でええ、だれぞ知っててくれて、いつまでも可愛相やおもててくれとる人が一人でもあったら、今でもその人の前で死ぬ思いますがな」(表題作「口ぶえ」より)。今年9月、折口信夫は没後70年を迎えます。彼は民俗学の基礎を築いた学者でありながら、数多くの詩、短歌、小説を残しました。本書は同性愛者だった折口の青春時代をもとにした未完の私小説「口ぶえ」や、師匠をも惑わせる美少年を描いた伝記的小説「身毒丸」などを収録。美しくも切ない、男性同士の絆を描いた傑作選です。