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音楽
【内容紹介】
世界的な作曲家として、演奏会用の音楽から映画・放送用の音楽まで、様々なジャンルで傑出した作品を残した作曲家・武満徹(1930-1996)。
2026年の没後30年を機に刊行する、世界的に活躍する25名の演奏家へのインタビュー集。
武満作品の初演や録音を行った演奏家たちに、作曲家本人から伝えられたアドバイスなどをあらためて取材するとともに、氏の晩年や没後に活動を始めた演奏家にも作品との向き合い方や取り組み方を取材。
これから武満作品に取り組む演奏家や聴衆へのメッセージも。
気鋭の研究者・原塁氏が、インタビュー・構成・執筆を手掛けた。
武満徹の活動やその作品をめぐる12のコラムも読み応え充分。
本書のサブタイトル「揺れる鏡にうつるもの」は、武満徹<<揺れる鏡の夜明け>>から取られている。
演奏家それぞれの武満徹像、そして武満作品の演奏に映し出される演奏家の個性や音楽観が、一人ひとりの言葉から立ち現れる。
【目次】
はじめに
池辺晋一郎 | 作曲
神格化されている武満さんのイメージを打ち壊すのが僕の役目です
◎コラム 武満徹と映画
小川典子 | ピアノ
どういう余韻を残すためにどう弾くか
◎コラム 武満徹のピアノ作品
リチャード・ストルツマン | クラリネット
楽譜のページの向こう側にある生命
◎コラム 武満徹とメシアン
荘村清志 | ギター
「ギターは素朴な、インティメートな楽器で、そこに良さがある」
◎コラム 武満徹のギター作品
福田進一 | ギター
小さなギターにミクロコスモスをみた作曲家
木村茉莉 | ハープ
ハープの美しいイメージにおさまらない色々な響きを常に研究していた
◎コラム 武満徹と大阪万博
山口恭範 吉原すみれ | 打楽器
音が漂って消えていく、その様をみつめることがいかに大事か
◎コラム 武満徹の打楽器作品
横井愼吾 | ヴァイオリン(元札幌交響楽団)
演奏前から音楽が始まっており、演奏後にもまだ音楽が残っている
岡部申之 | テノール(元東京混声合唱団)
音を出すときは、本当に慎重に出してほしいと伝えられた
◎コラム 武満徹の「うた」
山田茂 | バリトン(元東京混声合唱団)
「音色が少し足りないな」と言われたことをよく覚えています
北村朋幹 | ピアノ
武満さんの声や喋り方がインスピレーションを与えてくれる
工藤重典 | フルート
永遠に流れる宇宙の彼方へと解き放たれる音
◎コラム 武満徹のオーケストラ作品
宮田まゆみ | 笙
空から差し込む光と記憶の彼方の音
◎コラム 武満徹の邦楽器作品
レナード・スラットキン | 指揮
二〇世紀後半の音楽について学びたければすべてがそこにある
篠崎史子 | ハープ
武満さんの曲は何度でも弾きたい、私にとって特別な存在です
◎コラム ミュジック・トゥデイ
佐藤紀雄 | ギター
一音ずつ、出しては聴くことをくり返すことで作品に近づく
甲斐史子 花田和加子 | ヴァイオリン・ヴィオラ
厳しい指示は自由になるために書かれている
小泉浩 | フルート
楽器本来の美しい音でもっともっと歌うこと
◎コラム 武満徹とジャズ
鈴木大介 | ギター
風が通り抜けるような、空間の広さがある「我々の時代の音楽」
◎コラム 忘れられた主題歌<<おはよう!テキサス>>発見
石川セリ | ヴォーカル
武満さんと歌との素敵な関わり
ケント・ナガノ | 指揮
「秋の風は、耳で聴くだけではなく、時には肌で感じるものです」
高橋アキ | ピアノ
頭だけで弾くのではなく「肉体」を通過させること
山田和樹 | 指揮
大事なのは曖昧さや「ビトウィーン」
あとがき
【著者略歴】
1989年仙台市生まれ。
京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。
博士(人間・環境学)。
専門は音楽学、表象文化論。
とりわけ20世紀以降の領域横断的な芸術実践に関心を持つ。
現在、京都芸術大学等で非常勤講師。
著書に『武満徹のピアノ音楽』(アルテスパブリッシング、2022)、共著に『音の本を読もう:音と芸術をめぐるブックガイド』(ナカニシヤ出版、2024)、論文として「肉体とエレクトロニクスの邂逅??佐藤聰明<<リタニア>>における一九七〇年代初頭の実践との紐帯」『表象16』(2022)や「甲斐説宗の1970年前後の創作における「一性」と「心操」??<<メゾソプラノとフルートのための音楽>>第1曲をめぐって──」『音楽学』(2024)など多数。
2021年より、現代における作曲の広がりと多様性を伝えるコレクティヴ「スタイル&アイデア:作曲考」 を運営し、作曲論の蒐集やインタビュー、演奏会の制作にも取り組んでいる。