商品説明
1989年、とあるマンションの一室で起きた放火殺人。当時13歳だった橘田と高平は事件に巻き込まれて以来、互いしか知りえぬ思いを共有する。
しかし橘田の心の空隙は次第に二人の関係を歪ませ始めていた--。
大学進学後、高平との関係を断ち切り、一人事件の悪夢にうなされ続ける橘田の前に現れたのは、義弟の倉橋だった。
倉橋もまた橘田の苦しみを知り、心を砕くようになるのだが…。
時を経て起きた新たな事件が、それぞれの道を歩んでいたはずの三人の男たちを呼び寄せる。
そこに待つのは悲劇か、過去との決別か。