単行本(実用) 法律 新版 憲法読本 / 蜷川新

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管理番号: BO4358504
発売日: 2023/12/25
メーカー: 論創社
著: 蜷川新

商品説明

法律
【内容紹介】
著者・蜷川新(にながわ・あらた)氏は、明治維新直後から日清日露戦争と二つの世界大戦を経て、日本の敗戦、連合国による占領とそこからの再独立という、まさに激動の時代に生きた人物である。
連合国占領下の日本が、サンフランシスコ講和条約(と日米安全保障条約)を結んで曲がりなりにも「再独立」を遂げた頃、一九五三年一二月に世に問うた本書は、当時も今も、民衆に背を向けた御用学者が説く憲法講釈よりも、よほど読む価値があるし、説得力があるのだ。
【目次】
まえがき
I 明治憲法の成立
1 憲法は国の組織法
2 江戸幕府時代から立憲政体の研究は行われていた
3 明治政府は立憲主義を廃止した
4 明治十四年の詔書は人民の輿論を制圧した
5 軍人勅諭はどんな役割を果したか
6 憲法の立案者グナイストはいかに教えたか
II 明治憲法の果した役割
1 明治憲法は三権分立主義ではなかった
2 教育勅語はどんな役割を果したか
3 明治憲法施行後も国民代表は政府と抗争した
4 天皇即国家説が抬頭した
5 敗戦は明治憲法悪用の結果である
III 現行憲法の基本性格
1 民主憲法はこうして制定された
2 日本政府は無責任であった
3 「前文」には矛盾がある
4 主権は国民にある
IV 民主憲法と天皇
1 天皇は国の「しるし」に過ぎない
2 国際法から見た天皇の位置と責任
3 天皇の外国大公使の接受とは何か
4 皇族の存置は憲法上から見て適法か
5 天皇の財産とは何か
6 天皇権力主義を呼び返す日本人の不明
V 戦争の放棄と自衛の問題
1 交戦権の否認は国際法の無視である
2 自衛問題をどう考えたらよいか
3 再軍備と国民欺瞞と違憲
VI 人間の権利
1 人間の基本的権利とは何か
2 国民・人民・国・民族・人類・人間の法理
3 「公共の福祉に反しない限り」とは何か
4 思想及び良心の自由をまもるために
5 憲法は社会主義・共産主義を否認するか
6 国民代表の選挙は何のためか
7 公務員は国民への公僕である
8 家はどうして廃止されたか
9 教育をうける権利は実現しているか
10 労働者の罷業の権利はまもられているか
11 公務員のストライキは不法であるか
12 現代の青年は憲法を理解しているか-「孝に関する討論会」をきいて
VII 立法・行政・司法の問題点
1 国会は最高の機関である
2 二院制は不合理である
3 内閣は国会の下位にある
4 裁判権の独立は侵されようとしている
5 占領法規はどうなるか
むすび 憲法改正問題をどう取扱うべきか
私の歩んだ道/蜷川新
新版のための解説/佐藤雅彦
附録 日本国憲法(全文)
【著者略歴】
1873 年 駿河国(静岡県)袖師に生まれ、東京麹町に育つ。
1901 年 東京大学法科卒業。
1912 年 法学博士の学位を受ける。
1913 年 〜23 年までの間、欧米各国外遊四回。要務をおびて樺太、旅順に出張。朝鮮滞在は6年にわたる。
1914 年 〜17 年まで同志社大学教授。
1929 年 〜40 年まで駒沢大学教授。その他、教職、公職を歴任する。国際会議に列席すること数回。赤十字社聯盟の設立に尽力。タイ国、中国等にも数度出張。
1959 年 脳血栓のため逝去(86 歳)。
著 書 憲法、国際法、外交、歴史に関するもの数十冊がある。